寄り添い続ける

何かに追われるように生きてきて、30歳手前で、このままでは無理だと立ち止まった。

ピタッと足が動かなくて、今までは何とかしてそれを動かしてきたけど、もう本当にダメだった。

 

体に鉛が埋め込まれたように、起き上がらない。

毎日ふいに涙が突然溢れた。

雑音全てがうるさくてたまらなかった。

 

ボーッとすることができなかった自分が、1日に30分も外の木を眺めてた。だんだんそれが伸びていった。

 

もったいない。

時間がもったいない。

母に怒られる。

急いでやらなきゃ

頑張らなきゃ

怒られたくない

怒鳴られたくない

怒らないで頑張るから

 

 

のんびり堤防を歩く人が多くて、嬉しかった。

 

 

ついていけない。

ずっと私は、もうずっと、小学生くらいからずっとみんなのペースについていけない。

 

それでも何とか、浮かないように頑張ってきたけど、だから何なんだろう、と思う。

 

代わりに捨ててきたものの方が、自分好みだった。

 

絵を描きたいし、工作もしたい。

お団子作りもしたいし、お花の刺繍をしていたいと思っていた。

 

随分と、疲れた。

頼んでもないのに生み落とされて親のために生きてきたのに、価値だなんだとたまったもんじゃない。

 

でも、見出して価値があるって実感しなくちゃ、自分がどうかしてしまうんだ。

 

辛い人、苦しい人同士が優しい言葉を掛け合って踏ん張っているような今を感じる。

 

挨拶をしたい。最近すごく挨拶したくて。

 

おはよう、こんにちは、おやすみなさい。

 

自分も、誰かの心も少し元気になれると信じている。