深く吸って吐く
このまま進むの。
ずっと、休むことも立ち止まることも許されない気がしていた。
幼い頃から人のペースについていけない。
そんな自分はダメだと、慣れないポジティブ思考や成長という言葉に支配され、すっこりついていけない心はすり減っていく。
そんなに頑張れない。同じペースでは進めない。
誰が決めたかもわからない常識やこうあるべきに縛られて、生きることを選べなくなる人がいる。
それを横目に、まだ悲鳴を無視してこのまま進むのか。
違和感だらけだ。
眠ることさえ罪悪感で、一息つく間も、落ち込む自分も許せなくて、追い込まれていく。
こんな自分ではダメだ、が自分の中に蔓延する。
思い切り遠慮せず吸える空気は、どこにいったのか…探せば探すほど見つからなくて、闇は深まる。
でも本当は、、、
ずっとちゃんとそばにあるのだ。
まわりの声をシャットアウトしたら、聞こえるのは自分の欲望だ。
本当は休みたい
本当はあの人みたいになりたいと思っていない
私は私のペースでやりたい
そんなすぐ前向きにならないとダメ?
ジャッジすることはなく、自分だけの思いだと抱きしめるだけだ。
心の声無視するのをやめた。
月が綺麗だよ!と家族が嬉しそうに言ってきた。
双眼鏡を持って外に出た。
青臭い夏の匂いがした。雨が降るのか?そんな香りだったけど、星は綺麗だった。
三日月もまた、とても綺麗だ。
冬は終わったのに、星々月は美しい。きっと本当はずっとこんな輝きをしていたんだ。
香りもまた、強く感じる。
静かな毎日、自然の存在を強く感じる。
思いっ切り息を吸って吐く。
地球も自然もそうさせてほしいよねぇ。